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「暖簾を畳む」

季節の変わり目、暖簾を交換する時に、絶対に絶対に暖簾を畳まないでください。
暖簾にまつわる言葉もイロイロありますが、暖簾を畳むというのは、お商売をやめてしまう、閉店するという意味です。梱包状態
そんな縁起の話しだけでしたら、笑い飛ばしても良いのですが、スタジオモフサでは暖簾を畳むことだけは厳禁です。
当店の暖簾は基本的に化粧箱に納めてお届けしています。約50cm程度の紙箱なので、暖簾を吊るしてしまったら邪魔でしょうがないのです。紙箱屋さんに作っていただいているので、紙箱にしては安くはありません。
そんな箱をわざわざ使っているのは、どうしても畳んで欲しくないからです。

暖簾などの麻製品の保管は丸めて(巻いた状態)お願いします。スタジオモフサの製品は主に苧麻とよばれる麻繊維を使用しています。麻繊維は丈夫ですが、乾燥した状態では固くなり、畳んでしまうと折り目が残ってしまいます。季節の入替等で保存する時は内合わせで上部からクルクルっと丸めて保存すると良いですよ。保存時にできる巻き癖は使用して2,3日でなくなります。他にもお布団の下に敷いてみる方法や、平らなところに広げておいて重い本等を載せることで癖をとることができます。
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Studio MOFUSAの製品は天然の素材を使用しています。直射日光のあたる場所に長時間置くことや、濡れたままの放置、摩擦は極力さけて下さい。他の衣類等に色移り、色落ちするおそれがあります。もしも直射日光が長時間当たる場所や日除けに使用する場合は、墨染めや柿渋染めの暖簾が比較的日光堅牢度が強いようです。

Studio MOFUSAでは制作段階で熱湯等により十分洗い、色止しています。ごく普通の使用で水がかかる程度では色落ちや色移りすることは今までありませんが、台風等の大雨大風のような状態では雨染みがついたりすることがありました。
この原因は雨等に含まれる埃等の不純物や、暖簾に付着している埃や排気ガス、煙草の煙等の汚れが水分によって移動したものであると考えられます。不純物が水に乗って濡れている部分と乾いている部分の境目に集まったまま乾燥して定着することでうっすらとシミが残るようです。こういったシミは残念ながらクリーニング店でも除去することが困難なようです。

シミや色移りなど万一の事故をさけるためにも、雨水などで「ずぶ濡れ」の場合はタオルなどで早めに水分を取ってあげて下さい。できるならば早めに水洗いすることがベストですが、とりあえず早めに水分を取り、バスタオル等の上に広げて置くだけでも色移りなどには効果があります。