のれん N-4192
色違いバージョンってことなのですが、多くのものがパソコンで造られる時代でも工芸の現場では結構アナログな方法で仕事しているんですよってお話。
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学生の頃や研修時代にはパソコンなんてものはまだ一般的ではなくて、
パソコンのことがマッキントッシュと呼ばれていて、
多綜絖の織機の型紙がフロッピーに置き換えられていた時代です。
図案を考える際には色鉛筆やポスタカラーでラフスケッチに色を塗り塗りするのです。
誕生日プレゼントは色鉛筆セットが定番、
コピックカラーなんて高級色ペンに憧れておりました。
ここの一部分の色をもう少し濃くしてみようとか、
こっちの色にしてみようとか、
いくつかの色バージョンをその都度、塗り塗りして何枚も描くわけなのですが、
無意識に筆圧に強弱があったり、一本の線の表情でうまくいったりいかなかったり。。
マッキントッシュがあればパパパっと何枚も描けて便利なんだろうなと憧れてはいたのです。
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実際に21世紀になり令和になってパソコンやスマホを多くの人が使う世の中ですね。
多くのものがパソコンの画面を通して造られる時代になっております。
スタジオモフサのお仕事でも
お客様に提案するラフスケッチの清書はパソコンで製作していますが、
(憧れのマッキントッシュってヤツですよ=33)
ラフスケッチの下図は結局手描きで何枚も描くことには変化もなく、
ラフスケッチから原寸大に拡大するのも手描き作業で、
結局最後は手仕事で刷毛を使って染めるわけなのです。
体で覚えるとか、手が覚えるというのも、
最終的にはアナログな手仕事で製作するのには、
アプローチもアナログ的な手仕事で進めるほうがウマくいくってことなのでしょうか。
なんだか今頃この年頃になって、なるほどね、
学費も無駄じゃなくて良かったと感謝です。