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染めものの仕事ってどういうこと?

StudioMOFUSAは染めもの屋です。
初対面の方に自己紹介する時にも、僕は「染めものの仕事をしています。」とか言う訳です。だいたいの方は「ほほ~」とか「へ~」という反応です。なんだか「消防署の方から来ました」みたいなフワッとした紹介ですね。

このホームページのように写真を観ていただければ簡単なのですが、言葉にすると「布に色をつける」仕事なのです。単語にすると「染色」です。だから「染め物の仕事をしています」と自己紹介していますが、おなじ発音で「染織」という言葉もあり、科学者と化学者みたいに、似て非なるものです。この染色のお仕事とはどんなものなのかを一言で説明するのはちょっと難しいのです。

それはなぜなのか?

染色の世界は布や繊維と関わる仕事ですので本当に分野が広く深いのです。俗に言う「ゆりかごから墓場まで」人はあらゆる時にも布や繊維とは広く深く結びついています。古今東西それぞれの文化社会でそれぞれに太古より繊維を染めてきました。繊維に色をつけるお仕事はその繊維の種類だけ用途の数だけとても沢山あります。染色業界の中の人でも自分の周りやよく使う分野は詳しいですが、他の分野は実はよくわかってなかったりします。大阪梅田の地下街ダンジョンみたいに広く複雑な迷宮なのです。

黒檀

さて、そもそも染色ってなんなのだろう?染織とはどうちがうのか。

加賀友禅の研修時代に、とある美大の教授先生「染色(染織)の定義」という授業がありました。工芸、芸術の染色をアカデミックに研究するという授業でした。題して「染色(染織)の定義」

いろんな意見がでた後で、教授先生曰く、「染色(染織)とは繊維に意匠を表現するもの也」
なんだかすごく大風呂敷~と思いましたよ。油絵から書道、乾漆、グラスファイバー工作まで何でも染色(染織)!?まさに芸術界の大親分ということになります。どうですか皆さん。僕は当時なんだか納得のいかない定義だなと感じていました。

んじゃ、アカデミックなのや芸術なのは偉い人達にお任せして、スタジオモフサ的にわかりやすく「スタジオモフサの染めもの」のことを解説してみます。いろんな染色のお仕事の中でスタジオモフサの仕事がどの辺りの仕事で、どうやって染めているのか。
専門的なことやちょっと難しいことは、省略したり簡単に解説してますので、わかる人が見たら間違ってるところもありますので、この内容をそのまま引用とかしないで下さいね。とくに学校のレポート等に使ったらマズいですよ。